日本国内に上場しているETF(上場投資信託)の運用期間は全て無期限になっています。
さらに、ETFは普通の投資信託と比較して、信託報酬が極めて低いことが多いですから、長期投資に適した投資商品として、買い付けている方も多いと思います。
私も子供の資産をETFで運用しようと考えていたので、一応色々リスク等を調べていましたが、衝撃の事実が発覚しました。
上級者の方は当然ご存知の内容かとは思いますが、私と同じような人がいるかもしれないので一応共有しておきます。
ブラックロック社のETFが上場廃止!?
なんと、株式と同様に、ETFも何らかの理由で上場廃止になることがあります。
インターネットで調べてみると、近々上場廃止するETF情報が出てきました。
2018年1月にブラックロック社の以下のETFが上場廃止されるようです。
- iシェアーズ エマージング株ETF-JDR(MSCI エマージングIMI) (1582)
- iシェアーズ フロンティア株ETF-JDR(MSCI フロンティア 100) (1583 )
- iシェアーズ 米国超大型株ETF-JDR(S&P100) (1587)
- iシェアーズ 米国小型株ETF-JDR(ラッセル 2000) (1588)
- iシェアーズ 米国高配当株ETF-JDR(モーニングスター配当フォーカス) (1589)
など10銘柄が対象とのこと。
インターネットで調べていても、これらのETFに投資している方々は結構多そうなので影響は少なからず発生しそうです。
ETFが上場廃止になる要因
例えば、まったく人気のないETFでファンドの純資産残高が減少すれば、運用方針に則った運用の継続が困難な状況に陥ります。
指数に連動を目指してるのに、指数に連動できなくなるというようなことが発生するわけです。
その場合、ファンドは繰上償還され、投資家は長期運用を中止せざるをえなくなってしまいます。
もしくは運営会社が「儲からないから上場や~めた」と言ってしまうだけでも繰上償還になってしまいます。
今回のiシェアーズ上場廃止は後者が理由で、商品ラインナップの見直し(統廃合)を進めているようです。
今のまま続けるよりも、もっと儲かる内容に再編成するということは、企業の視点からするとごくごく当たり前のことです。
しかし、これは困ったことになります。
長期運用して資産を増やそうとしているのに、まだ含み損状態にもかかわらず強制的に償還されて、売却手数料分さらにマイナスになってしまうという人が出てきてしまいます。
なお、昔は受益者数(ETFを買ってる人)が少ないと、証券取引所の上場基準を満たさなくなるというようなこともあったようですが、現在はそのようなルールは撤廃されているようです。
上場廃止といえど価値がゼロになるわけではない
株式の上場廃止は価値ゼロになってしまいますが、ETFの場合は異なります。
ETFを通じて投資している先の会社が潰れたわけではないので、価値はなくなりません。
運用会社が何らかの理由で運用を継続していけないと判断しただけですので、投資先の株式を売却することにより、ETF保有者にお金が返還されます。
これが「繰上償還」と呼ばれるものです。
上記のことから、ETFの上場廃止は個別銘柄の上場廃止ほど怯える必要はありません。
ですが、もし現実に上場廃止されたら長期運用計画が崩されることに変わりはありません。
せっかくなら半永久的に保有しつづけられるものに投資したいので、むやみに変なETFに手を出すのはやめたほうが良いかもしれません。
どうせ買うなら大衆受けしている廃止されなさそうなETFを選びましょうね。
そこそこ規模が大きいものが良いと思います。