東南アジア地域のEC市場の規模は先進国のそれと比べてまだまだ小さい状況です。
ですが、将来的に先進国からEC市場の伸びが鈍化していくことを考えると、いずれ東南アジア地域がEC業者のメインの戦場になることは間違いないでしょう。
なんといっても域内で6億人以上が生活しているマーケットですから、各社とも無視できないレベルの巨大市場です。
中級階層の増加とスマートフォンの爆発的な普及により、EC市場が飛躍的に伸びるステージがすぐそこまで迫ってきています。
そんな東南アジアでいま、アマゾンとアリババが激しく争っています。
東南アジアで決闘や!!!
東南アジアではアリババがリードしている状況か
そんな中、東南アジア地域で着実に土台を構築しているのが中国のアリババです。
2016年には東南アジア地域最大のEC事業者である「ラザダ」を買収しています。
ラザダ社は現在、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナムの6か国で事業を展開しており、大きなシェアを得ています。
例えばタイではバンコク市内を走るBTSに広告を出してアピールをしている他、食品・電化製品・ファッション・スポーツ用品など、品ぞろえの豊富さを背景に、ECはラザダ一強状態と言ってしまっても過言ではない状態です。
その圧倒的な勢いから「東南アジアのアマゾン」とまで呼ばれたりもしているようです。
今のところ、東南アジア地域ではアマゾンよりアリババがリードしていると考えたほうが良さそうですね。
一方の現在のアマゾンは米州が主な事業エリアで、ご存知のとおりヨーロッパと日本も攻略中です。
その後に東南アジア地域も一気に攻めるのでしょうか。
ただ両者が勝ち残っている市場を比べてみると、小売市場が未熟な新興市場では、アリババのモデルのほうが競争力があるようです。
逆に先進国(というか、成熟している国)ではアマゾンのビジネスモデルが受け入れられているようですね。
ちなみに、ちょっと意外かもしれませんが、全世界で見ると、マーケットプレイス上での流通総額や年間利用者はアリババの方が既に上のようですよ。
中国人パワーおそるべしです。
東南アジアという一括りでのサービス提供は不可能
たしかに東南アジアでアリババは強いです。
しかしながら、人口6億人以上いるビッグマーケットといっても国も宗教もバラバラです。
例えばインドネシアなんて、陸繋ぎではなく島が山ほどありますから、すべてで画一的なサービスを提供するのは不可能ですし、かといってそれらのすべてにきめ細かな対応をしていくのは容易なことではないでしょう。
ということは、将来的には国や地域によって勝者が分かれていく可能性もあります。
アマゾンの地域とアリババの地域に分かれていくかもしれません。
私はアマゾンにもアリババにも投資をしていない時代遅れな人間なので、どちらが勝とうがあまり関係ないです。
ただし、普段からアマゾンを利用していますから、どちらかといえばアマゾンを応援したくなります。(あ、よく考えれば直接的には投資してませんが、ETFを通じてアマゾンには投資してました。)
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