女性向け下着で国内首位のワコールホールディングス(3591)ですが、セクシーイメージで人気だった「ピーチ・ジョン」の不振で減損処理に追い込まれ、96.5%の減益決算となっています。
株価は暴落こそしていないものの、去年から右肩下がりの状況が続いています。
一時的な対策として自社株買い(発行済総額2.92%)と10万株の償却が発表されていますが、それでも株主たちのフラストレーションがたまっていそうです。
ワコールといえば、京都の優良企業だったのに。。
ピーチ・ジョンの難局
「ピーチ・ジョン」は若年女性を対象にしたブランドですが、デザインはセクシーでかわいいものの、品質がイマイチといったような口コミが数多くありました。
さらに、世の中の流れも、「セクシー」とか「かわいい」よりも動きやすい機能性要求が高まり、従来のモテを狙ったような下着は受けなくなってきています。
今は女性たちもバリバリ仕事をする時代です。(すみません、私は専業主婦です。。)
不要な色気や装飾を削いだ機能的で肌になじむものが売れるようになっています。
何も下着だけの話ではなく、スカートよりパンツを好む人が増えている気がしますし、スカートもパンツもヒップラインを出さないタイプのものが受け入れられている気がします。
過度に男受けを狙うより、仕事をしやすいほうが良いということです。
時代は変わりましたね。
私がまだ中学生か高校生だった頃は人気絶頂のときで、2006年の売上高は173億円あったようです。
それが2019年3月期は105億円に落ち、今回減損処理に追い込まれています。
たしかにあのときは制服のスカートも短くしたり、色々やったもんですが、今制服のスカートを短くしている中学生や高校生はあまり見なくなってきました。
同じく「かわいい」を売りにしたサマンサタバサも厳しい状況になってますからね。
「かわいい」系のブランドは厳しいです。
世の中の流行には周期があります。
一度廃れて他に流行がうつっても再びブームがやってくるかもしれません。
「たまごっち」がまた流行ったのと同じように、「かわいい」系ブームの時代も10年~15年後くらいに復活している可能性は否定はできません。
ただ、当面は厳しい冬の時代になることは避けられそうにありません。
ピーチ・ジョンがなくても苦戦するワコール
ワコールは、最大の販路である百貨店のアパレル販売の落ち込みに加え、インターネット通販業者の増加で経営環境が激変しています。
服なんて、楽天とかZOZOTOWNで買ってしまう人が本当に多くなりました。
そんな状況ですので、ピーチ・ジョンの問題がなくてもワコールは厳しい状況になっています。
これからの時代、通販対策と海外でのシェア拡大を急務となってきており、ワコールとしてもかなり力を入れているようです。
事実、自社ECは2桁成長を見せており、少しずつですが育ってきています。
ですが、まだまだこれからでしょう。道半ばです。
ワコール株の買い時はいつか
さて、ワコール株の買い時はいつ頃かですが、当面は見送りで良いでしょう。
たしかに、株主優待の「ワコールエッセンスチェック(ワコール商品用の商品券)」は、魅力的ですが、無理して今購入する理由はありません。
状況が反転する兆しが見えるまでは手出し無用です。
もっと魅力的な銘柄は他にいくらでもあると思いますよ。
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同じく自社株買い発表のマンダム。悲しみの超含み損銘柄。助けて。
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