国内証券会社を介して外国株を購入するのは手数料が結構高いです。
最近はアメリカ株に関してはだいぶ安くなりました。
しかし、新興国株を買うのはあいかわらず高い手数料を取られます。
売買手数料は買っても負けても発生する費用なので決して無視することができません。
そしてそのことをしっかり意識して取引を行わないと本日ご紹介するような手数料負けと呼ばれる悲劇が起こることになります。
みなさんにもぜひ気をつけていただきたいポイントです。
最低手数料の異常な高さ
証券会社によって料金は異なりますが、私が利用しているSBI証券でもっとも高い手数料を取られるベトナム株では2020年1月10日現在、以下の手数料が適用されます。
約定代金の2%(税込2.2%)
最低手数料:1,200,000ベトナムドン(税込1,320,000ベトナムドン)
※売却代金が最低手数料に満たない場合、約定代金の50%(税込55%)が手数料となります。
※売却時に売却代金の0.1%をキャピタルゲイン税としていただきます。
最低手数料を日本円に換算すると6千円くらいです。
たかっ!!!!!!
まさかこんなに高いとはしっかり理解できていなかったです。
6000円もあれば家族で外食できるよー!!
パート6時間分の時給やん!?
しかも、これだけでは済みませんよ。
外国株はさらに為替で日本円を現地通貨にするなど為替の手数料もかかります。
仮に、思うように株価が伸びず、同値撤退することになってとしても、かなりの費用がかかります。買値と売値が同じなのにです!!
手数料負けしないためのルール
さて、外国株の手数料の高さをご理解いただいたところで、できるだけ手数料負けしないためのルールを伝授致します。
【ルール1】短期売買せずに長期投資をすること
これだけ手数料が高いと、頻繁に売買をしていると手数料ばっかり払わされる羽目になります。
できるだけ売買の回数を減らし、長期的な目線で運用することが大事です。
短期売買で稼ぎたいなら素直に日本株にしましょう。
【ルール2】まとまった量の枚数発注すること
投資金額における手数料が占める割合をできるだけ減らすために、ある程度まとまった枚数を購入しましょう。
1単元1万円を購入するために6千円の手数料なんて払ってられませんので、例えば、30万円分(1万円×30単元)といった形でまとまった数量の指値注文を出しておく必要があります。
ちょっと数万円だけ外国株を買ってみたいとかそんな気持ちで外国株の個別銘柄に手を出してはいけません。
【ルール3】配当金再投資時も追加資金を投入すること
これは、ルール2と同じ話ではありますが、まとまった数量注文すべきなのは、配当金再投資時も同じです。
普通は配当金なんて金額が知れているため、そのお金だけで再投資しようとしても手数料負けします。
既に大量の株を保有されている方なら配当金も結構な金額になるはずですのでこの点は心配不要なのですが、数百万円程度の資金力では配当金だけを再投資というのはなかなか難しいものです。
勝手に再投資してくれる投資信託であれば良いのですが、個別株ではそれができません。
このように、外国株の売買手数料の高さを考えると、再投資するときに非常にやりづらさがあります。
ですので配当金に加えて、自分のお財布から追加資金を投入して再投資しましょう。
新興国株の配当金再投資はハードルが高いです!!
ルールを守っていても手数料負けした話
さて、本日は外国株購入時に手数料負けしないためのルール(長期投資&まとまった数量を注文)をご紹介しましたが、これらを守っていても問題が発生することがあります。
それは中途半端な約定問題です。(勝手に命名)
注文が全部約定してくれるか、もしくはまったく約定されなければ良いのですが、中途半端に約定されてしまうとそれはもう発狂ものです。
例えば、1万円の株を30単元(30万円分)発注した際に、仮に5単元だけ約定し、残りは約定しなかった場合を考えると、5万円分(1万円×5単元)の株を購入するために6千円手数料を払うことになります。
これでは株価が10%上昇しても元が取れません。
悲しいことに夫がSBI証券でベトナム株を購入する際に、これをやらかしたことがあります。
これくらいの値段で買えるかなと思って1000株単位で発注していたようですが、もともと出来高が少ない銘柄ということもあり数十株しか約定せず、手数料ばっかり取られたようです。
欲しい銘柄の普段の出来高をしっかりチェックしておかないとひどいことになります。
注意しましょう。
中途半端に約定させないためのテクニック
中途半端な約定をしないようにするテクニックは、必ず約定するであろうちょっと高めの値段で注文を出しておくことです。
安い部分を拾うことはできませんが高額の手数料を支払うよりはマシです。
もちろんリアルタイムで取引できる場合は、その場の状況に応じて指値を決めれば良いです。
なんとしても全部約定してもらい手数料負けしないようにする必要があります。
もしくは現地証券会社で口座開設して手数料を抑えるという手もありますが、そこまでやるのはかなりアクティブな一部の投資家のみでしょう。
外国株購入を検討されている方の参考になれば幸いです。
【おまけ】他社との競争で手数料が安くなる?
冒頭でアメリカ株の売買手数料は安いと申し上げましたが、これは人気があり売買する人が多いから手数料が安くても利益が出るということです。
じゃあなぜ安くしているかというと、客を取るために各社が争っている状況ということです。
今後、アメリカ株が今より人気かすれば、さらに手数料が安くなる可能性があるでしょう。
ですので、こうやってブログをやっている人間は、自身が支払う手数料を下げるためにも、熱心に外国株の良さを説いていかなければなりません。
また、みんなで買えば、株価が上がって、しかも各証券会社による競争により手数料が安くなってみんなハッピーに!!
新興国株なんかもアメリカ株のように人気化すれば証券会社同士の競争で取引手数料が下がっていくかもしれませんが、当面は期待できなさそうですね。