新興国株の比率を高めなければならない日がやってくる?

最近は世界的に株価が堅調な状態にありますが、長期で見れば今後も成長を続けていくことは間違いないでしょう。

なかでも新興国市場が大幅に拡大することで、世界の株式市場は激変していくかもしれません。

本日はその理由を説明します。

 

これまではハイリスクイメージが強かった新興国株投資

ところで現在多くの日本人投資家は新興国株の割合はゼロないしは15%以内といった具合できわめて低い保有割合となっています。

投資はするけれども大きすぎるリスクは避けて先進国株メインで投資を行い、安定感が高いポートフォリオを構築している方が多いです。

 

とても賢明な判断だと思います。

そのほうが安心ですし、ご家族の理解も得られやすいです。

 

ここ5年くらいのパフォーマンスを見ていると、むしろ先進国株(≒アメリカ株)のみで良いんじゃないかというくらいの結果です。

また、アメリカには数多くのグローバル企業があり、新興国を含む海外市場でお金を稼いでいますから、アメリカ株に投資するだけで国際分散投資ができている」という主張もあります。

 

過去の各国株式市場チャートを見ていると、たしかに新興国市場では、先進国株式ではありえないようなダイナミックな動きをしている市場が見られます。

特に下げるときのスピードが半端なく、何かあったときの逃げ足の速さは想像を絶するものになります。

初心者を退場させるには十分すぎる動きです。

いえ、初心者じゃなくてもロスカットを怠っているとすぐに退場してしまうかもしれません。

 

しかし、今後も永久的にそのような動きになるかといえばそうでもないように感じています。

もしかすると、いずれはそんな新興国株の大きすぎるリスクというのは軽減されていく可能性があります。

アメリカ株一強時代がいつまでも続くとは限りませんからね。

 

機関投資家新興国株のウエートを増やさなければならないときが来る?

以上のように、ハイリスクのイメージが強い新興国投資ですが、いずれ先進国の投資ファンド新興国株式のウエートを増やさなければならない状況になる時がやってくるかもしれません。

 

なぜなら、新興国の経済成長率は先進国の経済成長率に比べて高く、株式市場の拡大余地も大きいからです。

 

新興国株式市場の規模拡大と相対的に重要度が高まることにより、今後、顧客からも新興国株式の組み入れ拡大を迫られます。

そうしないと世界の市場平均に勝てなくなるためです。

 

それに現状は世界的に金余りが発生しています。この流れは変わらないでしょう。

リーマン・ショックの後、先進国の金利が下がって運用難に陥ってしまった世界中にあふれた投資マネーは、成長性や高い金利が魅力だとして、一部の資金が新興国に流れこみはじめています。

市場規模が小さいので本格的にマネーが流れ込むと一気に上昇してしまいます。

 

そして、機関投資家による新興国株式の保有比率が上昇するとどうなるかというと、新興国株式のボラティリティやバリュエーション変動の低下につながっていくことが予想されます。

 

今はどこかの小金持ち個人が適当に売ったり買ったりしてるだけで相場が大きく動くような状況ですが、機関投資家が多数参入している状況になればそう簡単に株価操作できる状況ではなくなります。

 

そうなれば高いボラティリティを嫌い、新興国株式をはじめから拒絶して投資対象から外していた投資家も、新興国投資をやってみようかなと考える時が来るかもしれません。

 

最近だと、ビットコインETFでも同じような話をしてますよね。

ETFが出来上がれば大口の機関投資家が買ってくるから売り買いが活性化し、そう簡単に価格操作できなくなります。

 

現状はまだ不安要素のほうが大きい?

とはいっても、現在の新興国は通貨不安もあれば政治不安もあります。

先進国では考えられないような不祥事や社会問題が発生し、通貨価値や株式が大暴落するなんてことがあります。

 

ここ数年ですと、2018年にアメリカが利上げを開始した際にはプチショックが起こっています。

 

アメリカが利上げをしたことで、わざわざ不安定な投資先にお金を入れる必要がなくなるため、新興国から一斉に資金を引き上げ始めたのです。(=新興国通貨安を招いています。)

 

これにより、特にドル建の債務を多く抱える国にはダメージを受けることになりました。

 

これまでの先進国の低金利を利用してどんどん借り入れを増やしてしまった結果、債務残高がかなり多くなっています。

各国とも外貨準備金が昔とは比べ物にならないほど増えているとはいえ、無傷では済まない事は明らかでした。

2019年にはアメリカが逆に利下げをしたから問題は落ち着いたようです。

 

もちろん、新興国通貨が安くなると、いずれ輸出競争力が回復するということも考えられますから決してマイナスの影響ばかりではありません。

日本も円安になると輸出企業が強くなって日経平均が爆上げするのと同じ原理です。

安いものは買われます。

 

しかしながら、こんなこともたびたび発生している状況ですので、新興国に輝かしい未来がやってくるのは、まだまだ先の未来の話でしょう。

それまでの間に仕込んでおけば儲けられるかもしれませんがいつになることやら。

 

きっと、その時が来るまでは大きく上がったり下がったりを繰り返し、精神衛生上良くない状況が続く可能性が高いですが、待てばいずれ時代が来ます。

 

新興国株への投資はとてつもない忍耐力が求められる投資です。

いつになるのか分からないのであればやっぱり今は先進国への投資のほうがいいのかな。

 

結局は投資先が重要

とはいいながらも、全部の国の経済成長が上手くいくわけではないので、結局は投資する先の国の見極めが非常に重要になるのは言うまでもありません。

 

その見極めができるか自信がないということでしたら今までどおり新興国への投資比率は低めにしておくべきでしょう。

 

ハイリターンの裏には必ずハイリスクが存在します。

はずれの国に投資したら悲惨ですから。